IT業界は客先常駐しかない？客先常駐なしIT企業を新卒・未経験・経験者に紹介

IT業界の働き方といえば、客先常駐や派遣のイメージが強いのではないでしょうか？

エンジニアの求人を探しても「IT業界は客先常駐しかない…」と思ってしまう人は多いです。

まず本記事でお伝えしたいのは、客先常駐なしのIT企業はあるということです。

IT業界は客先常駐が多いのは事実ですが、自社で働ける会社もあります。

そんな今回は、IT業界は客先常駐しかないと思う理由について解説。

また、客先常駐なしのIT企業の見分け方を紹介します。

客先常駐以外のIT企業を目指している方は、ぜひ本記事をご覧ください。

IT業界は客先常駐しかないのか？

まず結論ですが、IT業界は客先常駐だけではないです。

大手SIerは社内の受託案件がありますし、自社サービスのWeb系企業は100％社内ですからね。

とはいえ、IT業界は客先常駐が多いのも事実です。

そんな本章では、IT業界は客先常駐しかないと感じる理由について3つ解説します。

IT企業の90％以上は客先常駐を実施

そもそも論ですが、IT業界は客先常駐の割合が圧倒的に多いです。

厚生労働省の働き方・休み方の改善に向けたアンケート調査によると、エンジニアに客先常駐をさせる会社の割合は90％を超えています。

日本は海外に比べて受託開発のベンダー企業（SIer）が多いため、プロジェクトごとに現場が変わる客先常駐が主流の働き方になっています。

実際、日本のベンダー企業は全体の72％もあるのに対し、アメリカはたったの35％しかありません。

少しずつ自社システムの開発する会社は増えていますが、まだまだ日本では外注がメインです。

そのため、エンジニアの働き方としても、客先常駐が多くなっています。

IT業界の99.8%が下請け中小企業

下請けの中小企業が多いことも、IT業界は客先常駐しかないと感じる理由の1つです。

商工総合研究所の調査によると、IT業界の中小企業は全体の98.8%になります。

また、IT業界は以下のようなピラミッド型の多重下請け構造になっています。

ほとんどの中小企業は下請けのため、元請けや2次請けのプロジェクトへ参加します。

結果として、下請け中小企業に所属しているエンジニアは、上の会社に客先常駐でいかなければなりません。

客先常駐なしのIT企業は非公開で募集している

IT業界で人気な自社開発や社内SEは、非公開で募集されていることが多いです。

これを「非公開求人」と呼びます。

インターネット上で求人が公開されていないため、転職サイトや企業のホームページからでは見つけられません。

非公開求人を含め、人気な客先常駐なしの会社を目指すなら、IT転職・就活エージェントを利用しましょう。

IT転職・就活エージェントは、IT業界に特化した企業と求職者をマッチングさせるサービスです。

求職者は完全無料で使うことができる上、一般には公開されていない非公開求人も紹介してもらえます。

また、内定までのサポートもしてくれるため、1人での転職・就活が不安であれば、試しに使ってみましょう。

IT業界は客先常駐しかない？客先常駐なしのIT企業

IT業界で客先常駐をしたくない場合は、どうしたらいいのでしょうか？

本章では、客先常駐なしで働けるIT企業を紹介します。

元請けの大手SIer

IT業界の多重下請け構造で、もっとも上の立場である元請けSIerなら客先常駐はありません。

客先常駐のエンジニアを受け入れる立場だからです。

一例として、元請けのプライム案件が多い大手SIerは、以下のとおりです。

会社名	売上
NTTデータ	2兆,5,519億
野村総合研究所	6,116億
伊藤忠テクノソリューションズ	5,223億
SCSK	4,141億
日鉄ソリューションズ	2,703億

元請けの大手SIerは、自社で働けるだけではなく、平均年収が高い会社も多くあります。

またシステム企画や要件定義など、上流工程を担当できるのも魅力で、下請けSIerやSES企業からの転職もしやすいです。

客先常駐なしのIT企業としてはねらい目なので、IT転職・就活エージェントに相談して、優良企業を紹介してもらいましょう。

Web系サービスを展開する会社

スマートフォンアプリやECサイトなど、Web系サービスを展開する会社は自社で働けます。

Web系IT企業の一例はこちら。

会社名	サービス
楽天	ECサイト「楽天市場」
サイバーエージェント	動画配信サービス「ABEMA」
リクルートホールディングス	就職情報サイト「リクナビ」
メルカリ	フリマアプリ「メルカリ」
サイボウズ	業務アプリ作成システム「kintone」

フレックス制やテレワークを取り入れている会社が多く、自由度の高い働き方ができるのも魅力です。

また、身近なサービスの開発にかかわる機会も多いので、やりがいがありますよ。

自社システムを開発する一般企業の社内SE

客先常駐なしで働きたいなら、一般企業の社内SEを目指すのも選択肢の1つです。

非IT企業でも、エンジニアを募集している会社はあります。

実際、社内SEを募集している会社をいくつかご紹介します。

会社名	平均年収
キーエンス	2,182万
東京エレクトロン	1,413万
ディスコ	1,383万
ファーストリテイリング	963万
住友重機械工業	928万
クボタ	920万
オムロン	878万
トヨタ自動車	857万

近年ではあらゆる業界でITが活用されているので、社内SEの需要が高まっています。

ただし、人気の職種なので競争率もかなり高いため、はじめてのエンジニアやGeeklyを使って、対策をしましょう。

客先常駐なしのIT企業に転職・就職する方法

客先常駐なしのIT企業を目指すなら、IT転職・就活エージェントを利用しましょう。

IT業界は客先常駐の会社が多いため、ひとりで探すのは大変です。

また、自社開発ができると思って入社した会社でも、客先常駐をさせられたという話もよくあります。

IT転職・就活エージェントは、企業と求職者のマッチングミスが無いように、仕事内容は必ずチェックしてくれています。

そのため、「聞いていた話と違っていた…」という状況を避けることができます。

また先にもお伝えしたとおり、IT転職・就活エージェントは一般には公開されていない「非公開求人」も紹介してくれます。

隠れた優良企業も多いため、あなたの希望にあった会社に出会える可能性が高いでしょう。

とくに損することもないため、これから転職・就活をするなら、話だけでも聞いてみるのがいいですよ。

IT業界は客先常駐しかない？客先常駐なしの見分け方

この章では、客先常駐なしのIT企業の見分け方を4つ紹介します。

事業内容で客先常駐なしを見分ける

まずは、事業内容から客先常駐があるか確認しましょう。

以下の事業を展開しているなら、客先常駐がある会社と思って間違いありません。

色々な契約はありますが、上記はすべて客先にエンジニアを労働力として提供するサービスのこと。

客先常駐なしのIT企業で働きたいなら、これらの記載がある会社避けておくのが無難です。

勤務地で客先常駐なしを見分ける

勤務地が明確に書かれていない会社は、客先常駐の可能性が高いです。

例えば、勤務地が次のような記載になっていないかチェックしましょう。

客先常駐がある場合、クライアントによって勤務地が異なります。

そのため、勤務地がはっきりと書かれていないことが多いのです。

また、客先常駐の会社は、勤務時間もあいまいに記載されています。

勤務地と一緒にチェックしておきましょう。

取引先のIT企業で客先常駐なしを見分ける

取引先がSIerを中心としたIT企業ばかりの会社は、客先常駐の多い下請けの可能性が高いです。

元請けで受託開発をしていたり、自社サービスを展開している会社なら、IT以外の取引先もありますからね。

「取引先がIT企業しかない＝客先常駐」というわけではないですが、確率は高いと覚えておきましょう。

オフィスの広さで客先常駐なしを見分ける

社員数とオフィスの広さが合っているかも確認しましょう。

客先常駐がメインの会社は、自社のオフィスは狭いです。

例えば、オフィスが次のような場合は、客先常駐の会社の可能性は高いです。

とはいえ、「オフィスが狭い＝客先常駐の会社」というわけではありません。

テレワークを推奨するため、オフィスを縮小するIT企業も増えてきているため、必ず他の要素と一緒に確認しましょう。

【まとめ】IT企業は客先常駐しかないわけじゃない

今回は、IT業界は客先常駐しかないのかについて解説しました。

改めてお伝えすると、IT業界は客先常駐だけではありません。

とはいえ、客先常駐が多いのは事実のため、企業選びは大切です。

もし、ひとりで会社を選ぶのが心配であれば、IT転職・就活エージェントに相談してみましょう。

あなたの希望に合った会社を紹介してくれるだけでなく、隠れた優良企業にも出会えるかもしれませんよ。